ミンキーのひとりごと

  

母を亡くしてひとりになったシルバーのひとりごと

ムダ毛とクリーム

1998年 春 撮影


施設に入る前は、毎晩、母は自分でクリームをつけて
顔をマッサージしていた。

90歳近い年齢だから、
かなりおしゃれと言える。


施設に入って、寝たきりになると、
私がクリームを塗るが、


「きれいにするのは、いい!」と
拒むことがあった。


クリームを塗っても、シミがなくなったり、
ハリが戻ることはないが、
乾燥しないようにと思い塗っていた。


そうすると、顔の毛が気になった。


口のまわり、まゆげ、鼻毛・・・


先のまるい小さいハサミ、毛抜き、
電動の顔用シェーバーで、
気が付いた時に処理していた。



危ないのでカミソリは使わなかった。


私が、ムダ毛処理しているところを見て


「それで、きれい・・・」と看護師さんが


誰に見せるというわけではないが・・・
やはりしてよかった。


妹、孫が面会に来る時は、
母のムダ毛処理をして
できるだけ、きれいにした。


そんなことまでして・・・


ひげ、鼻毛、ぼうぼうのまゆ・・・
母のそんな顔は、私は見たくない。


久しぶりに来る妹、孫に、
きれいな顔の母を見せて、
安心させたかった。



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