ミンキーのひとりごと

  

母を亡くしてひとりになったシルバーのひとりごと

湯灌・ゆかん


葬儀場へやっと到着。


親族控室が午後から用意された。


妹2人と孫、3人が控室にいた。


孫は1番目の妹の息子だ。


湯灌を見て気絶した人がいると聞いて
孫は参加しない。


孫は学校を卒業して働いている成人男子。
後の納棺は参加するが湯灌は欠席に。


気絶の話を聞いて少し身構えた。
父の時は見ていない。父も湯灌したはずだが…。


午後2時、湯灌の開始だ。


母は茶色のタオルケットを掛けて
風呂タブのような所に寝ていた。


その前に娘3人が並んで椅子に座った。


湯灌をするのは2人で男性と女性だ。


タオルケットの上からシャワーを掛け
湯灌は始まった。


体のあちらこちらにシャワーを掛けた。


タオルケットをカーテンのように広げ
母の体が見えないように洗った。
死後2日の体を遺族に見せない配慮か。


儀式のように静かに行われた。


シャワーをかけ終わったところで
湯灌は終わった。


女性が
「化粧の具合ですが、口紅の色はどうしますか」
「赤とかピンクとか」

「ピンクで自然な感じで」と返答。


女性がうなずいたところで
控室へ戻った。

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