『飴と鞭無し』の介護
両親の介護をしていて、
『飴と鞭』ということわざを実行していた。
正確には『飴と鞭無し』
飴だけ……。
両親のわがままを許した……見て見ぬふり。
高齢の両親に明日はない。
子供であれば、これから社会に出るのに
しつけが必要で、褒めるばかりはできない。
鞭も必要だろう。
先の短い両親に鞭を振ってもしかたない。
気持よく生活できるようにと思った。
頭ではわかっていても、
激怒しそうに何度もなった。
飴だけ、飴だけ……思って
何度も気持を押さえた。
もう一言……
褒められて、伸びなくていいから
おとなしくしていてね!!